2022年5月31日火曜日

「シンセサイザー?」2006/1/11

「シンセサイザーだな、こりゃあ。」っていう言われ方をされたことがあった。…、「!」どう反応していいかわからないコメントである。私は確かに特殊奏法を沢山使うスタイルだし、しかし、「シンセサイザー」と言われたら少し考えてしまった。私は純粋に「この曲についてはこんな色、イメージ。この曲については…」なんて繰り返しているうちにいろんな「奏法」が出来ていた経緯がある。シンセサイザーは「様ざまな音色が自在に出せる楽器」というイメージがある。ペダルスチールにも「音源を鳴らす。」ギターシンセサイザータイプのものを一度だけ試奏したことがある。個人的には「音源を鳴らす」っていう概念があまり好きではないが「こんな音楽を作りたい!」と明確な何かがあれば使うかもしれないが…。しかし今のところ気楽で身軽なストリートやソロパフォーマンスの都合上もありますが…。過日、楽器店でギターシンセサイザーを試奏してみた、昔からの機種に比べて驚くべき性能的な進歩だが、それにもかかわらず何故か世間では有名なギターシンセサイザープレイヤーの名を私は知らない。何故?…。「どんな音色も出せる」は実は「両刃の刃」なのかもしれない、「音源を鳴らす」でも何でも「良い音楽」なら感動するだろう、しかし今のところそんなプレイヤーには出くわさない。かつてスチールビルダーでプレイヤーの藤井三雄さんが、「ピアノの音が一番使えるかなぁ」と感想を言われていたのが、数年後聞いたら「今はあれは使ってないよ。」…と感想を言われたことがあった。私も感性は柔軟でありたいが「何でもできる」よりも「これを聞いて欲しいんだ!」を音楽活動の基本的なスタンスにしていくことで解決してきたと今はなんとなく思っています。(…っていうか自作自演の今のスタイルになってからですが)「シンセサイザー」今は鍵盤だけで無くギターを始め色々あることでしょうね。大切なのは「あぁ 良いなー。」って思うこと、ソロパフォーマンスのスタイルになってから、ひとつひとつの曲が「作品」っていう感じにスゴく意識的に強くなったかな?もちろんソロだけが全てじゃないけど。昔、原田実さんのペダルスチールで擬音や効果に感動したことがあるけど(ビデオで見た。元ワゴンマスターズのスチール奏者)「シンセサイザーだなぁこりゃあ。」って言った人もきっと、擬音や効果を出した原田実さんのプレイを見た私と同じような感想だったんじゃあないかなぁ。

1 件のコメント:

  1. 前ブログでのコメント
    投稿者:千田佳生2006/1/13 17:15
    E9th様

    ありがとうございます。ライのボーダーレスな音楽性、そして自分のルーツや感性に素直に、それでいて映像やいろんな分野とのコラボレーション、私も一時期、マニアックな視点ばかりで自分を客観的に見られなかったりしたことがありましたが…。「一枚の絵」のように作品を作る視点、例えば、「パリ テキサス」のような音楽とも、効果音とも、なんとも言えないような、感性に「すごいなぁ」と思います。特定の音楽ジャンルやテクニカルな要素だけにしか興味のなかった頃もありましたが、そんな私に音楽を通して道と手段を示してくれた偉大なる先達の一人でした。ライクーダーもソロアーティスト、ソロプレイヤー的な要素の強い人ですが、スライドとかテクニカルな要素を別にしてもその姿勢と音楽巡礼の旅は私の憧れです。今、音楽巡礼の自分なりの旅は、自分が影響を受けていた人々と演奏したり。まだ若い新しい音楽人の感性に興味を持ったり、つまらないことで落ち込んだり、今でも続いているきがします。「旅は目的地ではなく、道程のことを言う。」と演奏した、とあるライブハウスのマスター氏にいわれたことがありましたが、まさにそうだなぁと思います。「めんたんぴん」や「Tバード(越中屋バンド)」「センチメンタルシティロマンス」は今でも自分にとって憧れの人々です、昨年ファン代表での共演は感慨深いものがありました。これからも、巡礼の旅の道すがら、少しずつ自分なりの音楽を立ち上げていきたいですね。でもせめてその道すがら、ペダルスチール奏者の人々にお会いしたいなあ…数年前に駒沢さん、と村中氏、一年前に岡山の楽器店のご主人、そして県内のお二人、しかし本当になかなか出くわさないもんですね。

    投稿者:E92006/1/13 15:44
    ライ。彼こそ「出会い」で音楽を紡ぎ上げる事に音
    楽人生を賭けた人ではないでしょうか?しかも完全
    主義者にありがちな傲慢さは微塵も無く、一見借り
    物に見えるサウンドは、出会った先達、楽曲、共演
    者への優しさ、リスペクトがどのアルバムからも感
    じとれますね。ブルース、フォーク、ハワイアン、
    テックスメックス、キューバ等々の音楽の旅を修行
    僧のように続けている。ああ。なんと羨ましいこと
    でしょう。私も千田さんを知り「めんたんぴん」を
    思い出し、そして彼等をはじめ、夕焼け楽団、セン
    チ、はちみつぱい、オレンジカウンティ等々を夢中
    で聴き、彼等から知った米(英)国音楽を追いかけ
    た時代は本当にいい「出会い」ばかりであった事を
    再認識しました。いまだにそれは続いているような
    気がします。だから同じ様な音楽体験をなさってい
    るだろう千田さんに共感を覚えるのかも知れませ
    ん。(私も少しスライドを弾きます)

    話はちょっと違いますが・・・・
    千田さんのブログがきっかけで洋一郎さん忠平さん
    のブログを拝見しだしましたが、それぞれの「めん
    たんぴん」・・・こりゃ、!凄い!Rockです!!

    投稿者:千田佳生2006/1/12 22:26
    アイバニーズ様

    「歌なんて自分のために歌うもんだ。」と言った人がいましたが、自分も「そうだなぁ…」とつくづくそう思いますが、以前は同じ夢を見る(つまりバンド)人達と音楽することが楽しくてしょうがなかった時代や、セッションばかりやっていた時代、旅に出たくてしょうがなかった時代、今からは自分一人でも、なんとなく思った通りにやって行けそうな時代といいますか、本当の意味で自分の音楽が充実しそうな感じですかね、手本はライクーダー + 諸ソングライターという感じかも!(ライはテクニカルとか音楽性とかでなく、姿勢ってことです。)

    投稿者:Ibanez2006/1/12 21:10
    出会いがあったから…ほんとそうですよね。
    振り返ってみると、楽器を趣味にしていなかったら、親しくつきあえなかった人、出会えなかった人がいっぱい居ます。

    楽器を人前で演奏するって、ひとりよがりでも結構楽しいですもんね(^^♪
    「おまえ、ちゃんと聴けよ^^;」みたいな感じでも。

    投稿者:千田佳生2006/1/12 1:14
    アイバニーズ様

    ありがとうございます。大変参考になりました、私もずうっと(E)ギターを弾いていたのが、今は…スチールと歌だけになってしまうとは!13年前の自分なら今の活動は予想もつきませんが…、 でもまさかギター弾かなくなるほど関わってしまうとは!私の場合は本文中で出てきてますが藤井三雄さんのプレイする「ブルージェイド」(Bエマンズ作)を聞いて「絶対弾くんだ!」と思わせたほど感情表現にあふれていました。自分の場合、今魅力を明確に感じる限り言うなら、「感情表現」「背景色の演出」「情景描写」「圧倒的な和音量」「具象画も抽象的画も描ける」「音と音の間の音も表現できる」…いや、ちょっとズレてきたかも…、実際、「音楽活動」という場所に今だ私を連れ出してくれる「かけがえのない友の一人かも」…でいろんな旅に誘い出してくれました。スチールに関わってなければ…、パチンコ屋か競輪場にいるのかも…(笑)時代時代でスタイルは変化して行き、これからどちらへ向かうのでしょうか?私自身は「誰もやってないこと」とか思ったこともありましたが…、今は自分なりに「いいなぁ!」って思えたら幸せですね、そしてまた音楽の旅ができれば、良い出会いができたから楽しく弾いてこられました。

    投稿者:Ibanez2006/1/12 0:00
    こんばんわ。
    私も以前、エレキギターにローランドのシンセサイザーを取り付けていた事があります。ライブ用にトランスミッターまで^^;

    シンセの方はキーボードが弾けないので、その代わりになればいいな、多重録音で音が厚くなれば…と目論んでいましたが失敗でした。以前、スクエアのコピーバンドをしていましたので、自分なりに納得いく音を創りたかったわけです。

    …飽きてしまうんですね。色んな音がギターから出せる、というのはオモチャ的な感覚で始めの頃こそ楽しかったものの「やっぱ、違うなー」という…ギターはギターというのがやっぱ一番気持ちいいわけです。

    エレキでアコースティックの音を出せるピエゾPUは魅力ではありますし、エフェクターでも簡単に"それらしい"音は出せますから、ライブでは重宝するでしょうが、アコギの生音には到底勝てないわけで。

    そう思いながら、スチールの良さってつきつめてくとサスティーンかなーという想いがします。スチールの詳しい奏法は知りませんが(このあたりいい加減)、エレキギターで使える奏法はほとんど再現できる、いやエレキより幅広く奥深いかも…という感じで受け止めています。

    裏を返せば、エレキのボトルネック奏法と重なる部分がありますし、そこから一歩踏み込んでペダルスチールの世界に入った千田さんを魅了したペダルスチールの魅力ってなんだろうなという思いにかられます。

    雑文失礼しました^^;

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